2018-01-01から1年間の記事一覧
12月18日の文部科学大臣記者会見の中で、柴山文科相は、 各試験のスコアとCEFRの対応関係について、専門家による検証を実施するとともに文部科学省の作業部会においてそのプロセスが適切であるということ、それぞれの試験内容について英語教育等の専門家等が…
大学入試センター試験に代わって導入されることが予定されている新共通テストでは、数学と国語の問題の一部に記述式問題が導入される方向である。筆者は、この記述式問題については多くの問題点があることを、例えば試行調査の問題と採点を例に指摘してきた…
高大接続改革に伴う2020年からの入試改革において、民間団体が実施する検定試験を大学入試に組み込むことが検討されている。しかし、この方法には様々な問題点があり、現時点でそれらは全く解決されていないと言って良い。この記事では、ひとまず以下の12個…
センター試験の代替として英語民間試験の導入や新共通テストの国語・数学における記述式問題の導入などが進もうとしている。しかし、私はこれらを50万人が毎年受験する試験科目として導入することには反対である。その端的な理由のひとつが、公平性の問題だ…
平成30年3月に公示された新学習指導要領では、数学Bにおいて、それまでの「数列・ベクトル・確率分布と統計的推測」の3分野から2分野選択するという仕組みが変更された。数学Bは、「数列・確率分布と統計的推測」の2分野とされ、「ベクトル」が新設の数学Cに…
東進ブックスから2018年3月に出版された『英語4技能の勉強法をはじめからていねいに』(安河内哲也責任編集)という書籍がある。この書籍には、現在の大学入試で行われている英語の試験にかかわる点について、いくつかのミスリードを引き起こしかねないアン…
医学部医学科の女性に対する差別的取り扱いに関する報道が続いている。これまでにいくつか問題点を指摘した、石渡嶺司氏の記事、ハフポスト、読売、AERA.dotの各記事に続き、週刊朝日もこの問題を報じた。 この記事が掲載しているランキングは、志願者数ベー…
AERA.dotに、 「女子不利」他大学でも? 女子が「合格しにくい」医学部ランキング と題された記事が掲載された。 これまで、石嶺嶺司氏、ハフポスト、読売新聞が医学科における女子合格率についてランキングを作成して公表してきた。しかしそのどれをとって…
ウェブ上で入試統計を公開している医学部医学科の男女別合格率のデータを2次元にプロットしてみたのが次の図。私は統計的リテラシーに乏しいので、この図から何が読み取れるかは完全にはよくわからない。また、いろいろなミスが残っている可能性もあるので、…
医学部医学科入学者の男女別合格率に関するデータに関して、佐賀大学医学部医学科のデータを掲載する際、医学科のデータを取るべきところ、誤って医学部全体のデータを使ってしまいました。このため、ハフポストの数値および読売報道の数値に疑義があるので…
医学部の男女別合格率の比をランキング化して、医学部入試における男性優遇の得点操作を行っている可能性を示唆する議論が盛んである。しかし、本質的にそうした議論は極めて慎重に行わなければならず、また安易に大学をランキング化して万一誤ったイメージ…
8月12日付けで読売新聞が、「医学部入試、77%で合格率に男女差」という記事を掲載した。 読売記事のいう 読売新聞が医学部をもつ全国81大学に男女別の志願者数や合格者数などを尋ねたところ、回答した76校の77・6%に当たる59校では、今春の一般入…
昨日の朝、石渡嶺司氏の記事には問題点があり撤回するべきとの記事を書き、その中で、医学部合格率の男女比について調べたデータを示した。 それと同じ時期に、ハフポストが、次のような記事を掲載した。 この記事では、 ハフポスト日本版は、医学部のある81…
医学部入学者の男女比を根拠に作為を疑うのは完全な誤り 大学ジャーナリスト石渡嶺司氏の記事 は、大学医学部入学者の男女比を根拠に、大学入試において男女の合格者についての大学側の作為の有無を推定しようとする記事である。石渡氏は いまどき、受験生の…
私は、新共通テストで記述式試験を課すことには、現時点では反対だが、すでに各大学ごとに新共通テストをどう選抜に利用するかが公表されるなど、実施に向けて大きく舵が切られてしまっている。そういう状況の中では、さしあたってあまりにおかしな問題や採…
高大接続改革の一環として行われている大学入試改革のひとつである「大学入学新共通テスト」は、記述式試験の導入をひとつの大きな柱として構想されており、文科省は、たとえば次のような形で、記述式問題導入の意義を説いている。 2.なぜ記述式問題を導入…
新井紀子氏が中心となって行っているリーディングスキルテストについて、特に「ランダム率」の観点から2つの記事を書いた。 これらの記事に対してかどうかはわからないが、新井氏がツイッター上でランダム率についての追加説明を行っている。以下のツイート…
新井紀子氏を中心としたグループが実施している「リーディングスキルテスト」の結果報告に記述されている「ランダム率」について、2月末から3月初めにかけて記事を書き、ツイッターを中心とした議論をした。そのときの経緯は次の記事に追記した。 今回、 htt…
新井紀子氏を中心としたグループが行っている「リーディングスキルテスト」(RST)の結果、日本の子どもたちの読解力について様々な問題があることが指摘されている。この結果の意味するところなどを適切な言葉で表現するためにどのような言葉を選ぶべきか、…
阪大と京大で音波の反射と干渉に関する物理の問題に出題ミスがあるとの指摘を受け、追加合格の措置をとるなどの対応が行われた。 両者のミスを指摘した吉田弘幸氏は、自身の見解と解説を説明する文書を作成している。 Dropbox - resume.pdf (本稿は2/5にダ…